お布施の金額は「お気持ちで」が通じない

前回は「金額明示は仏教ではない」を書きました。

では、お布施の金額はお祝儀のように相場のあるものです。どのようにして相場を知ればよいのでしょうか。

冠婚葬祭は、近隣に住む人たちが互いに祝ったりお悔やみをしたりしてきました。
しかし、現在では、となりは何をする人ぞ?となりました。隣人の職業をはじめとして家族構成などはプライバシーの問題として明かさなくなりました。
互いにプライバシーを守ることができる環境は心地よいのですが、冠婚葬祭のときに不便を感じることがあります。
婚礼や葬儀にお包みする金額は、となり近所に聞けばだいたい把握することができました。しかし、聞くことができるほど親しくしている人がいなければ、相場はまったく分からないものです。

葬儀のとき、お世話になるご住職に布施の金額を聞いても「お気持ちで」と言われることがあります。
となり近所と付き合いがなければ、相場も分かりません。住職に聞いても要領が得られなければ喪主は途方に暮れてしまいます。

私は、近い関係の者が亡くなり、悲しみに暮れることなく葬儀の準備をしている喪主に負担をかけてはいけないと考えています。このため、喪主には私から布施の相場(金額)をお知らせするようにしています。
今までの経験則に基づき、算出した布施の金額をお知らせしています。

私は、葬儀は故人の旅立ちを見送るために喪主や故人の親族が涙を流すことができる席であると考えています。
喪主が気になることがあれば私のできる範囲で解決しておき、故人と向き合ってほしいと思います。