色即是空 その5

新刊『人を想うこころ』~人生で大切な恩と供養の話~ が平成29年10月1日に発刊されました。

本書の一部を先読みしてもらえるようブログで公開いたします。
なぜ、供養をしなくてはいけないのか。
なぜ、恩が大切なのか。
本書で気づいてもらえるとうれしいです。


 

色即是空 その5

 

前述の女性から、もう一つ質問を頂戴しました。

「仏教は色即是空(しきそくぜくう)ですという人がいましたが、どういう意味ですか」

色即是空とは般若心経(はんにゃしんぎょう)の一節です。
般若心経を暗記して唱えることはできても、意味を捉えることは難しいものです。

なぜなら、般若心経は大般若経(だいはんにゃきょう)という六百巻にもわたる膨大(ぼうだい)な経典(きょうてん)のエッセンスだけを要約したものです。

大般若経は唱えるだけで一週間以上かかるお経です。それを、わずか二百七十六文字に短くまとめなおしたものが般若心経で、唱えやすいという点で非常に画期的なお経です。

経典

しかし、要約しているので意味が取りづらいのが難点です。般若心経を誰が書いたかはっきりしませんが、インドでできたものだと言われています。それを中国人の般若三蔵(はんにゃさんぞう)らが漢文に翻訳し、日本人が漢文で読んでいるのです。

漢文に馴染(なじ)みのないあなたが読んでも意味が分からないのは当然なのです。

注釈:三蔵とは経典を翻訳した翻訳者の敬称