疫病は繰り返す

疫病は繰り返す
先日100回忌の供養がありました。
戒名から推測すると、おそらくは10歳まで生きることができずに亡くなった方です。
100年前に何があったのでしょうか。
スペイン風邪(今で言うところのインフルエンザ)が猛威をふるい全世界で感染者が発生し、世界人口の4割が亡くなったという疫病が発生しました。2020年初めごろから発生した新型コロナウィルス感染症とよく似ています。
100年前は今のように防疫(感染症に罹らないようにする知識)はなかったことでしょう。対処法が分からず不安よりも恐怖に怯える日々だったことと想像します。免疫力の弱い子どもがたくさん亡くなったようです。看病でそばにいた親とともに亡くなった例もあるでしょう。
100年のサイクルで疫病は繰り返すものです。そして、今でもインフルエンザは毎年流行します。でも、人類の叡智によりインフルエンザの感染者は発生しても重症者は格段に減りました。
新型コロナウィルス感染症もインフルエンザと同じように、感染症は無くなることはないけれどもワクチンなどの対処法が分かるようになるでしょう。
100年前にインフルエンザで亡くなったであろう子どもを、子孫が大事に供養していってあげてほしいものです。

新年特別護摩札を受付中

今日は月に一度の不動護摩祈祷でした。

お寺のご近所さまからわざわざ徳島市まで幅広くお越しくださいました。
ありがとうございます。

来月は12月21日(月) 午前10時~ を予定しています。

また、新年特別護摩札を受付中です。
新年だけ作成するお札です。詳細はリンクをご覧ください。

https://www.dropbox.com/s/lfk9tv87j28f2qm/%E6%96%B0%E5%B9%B4%E7%89%B9%E5%88%A5%E8%AD%B7%E6%91%A9%E6%9C%AD%E7%94%B3%E8%BE%BC%E6%9B%B82021.doc?dl=0

いのちを学ぶ

いのちを学ぶ
 
インスタ映えスポットとしてCUEテレビにて觀音寺のイチョウを紹介してくださいました。
 
私もインタビューに応じ、イチョウに関するエピソードを話しました。残念ながら番組ではカットされた「いのちを学ぶ」を紹介します。
 
今では七十歳を迎える方の少年時代はお寺の境内が遊び場でした。イチョウの木に登る競争をして楽しんでいたようです。
 
なかなか登れない子、途中まで登ったら怖くなっておりられない子、スルスルと上まで登っていく子など運動能力に応じて楽しんでいました。
 
スルスルと上まで登っていく子は、高いところに鳥の巣を見つけることがありました。巣をのぞくと卵があったので持っておりました。はじめは珍しがっていましたが、しばらくすると「この卵、どうする?」という話になりました。
 
鳥の卵なので食べるわけにもいかず、かといってそのまま置いておけば猫に食べられてしまいます。相談の結果、鳥の巣へそっと戻しておいてやろうということになりました。
 
翌日から鳥の巣に戻した卵がどうなっているか見に行くことが日課になりました。
「今日は3つあったぞ」
「今日は親鳥がいて、威嚇されたからそっとおりてきた」
「1つ卵からかえって雛がいたぞ」
などなど
 
ところがある日、卵は殻だけになっていました。きっとカラスに食べられてしまったのでしょう。鳥の巣を見に行った子は、卵はカラスに食べられてしまったことを友だちに報告しました。
 
みんなで雛になることなくカラスに食べられてしまった卵の命を悲しみました。弱肉強食であることは知っていても、目の当たりにするとショックなものです。子どもたちは誰からともなく「命って大事だよな」という話になりました。
 
遊びの中で命の大切さを学んでいった時代がありました。命の尊さが心に染みます。
 
空海も「命はいつ始まって、いつ終わったのか誰も知らない」と説きました。命の限りが分からないからこそ、今を精一杯生きたいものです。

一周忌はなぜ「むかわり」というの?

なぜ一周忌は「むかわり」と言うの?
 
一周忌を別の言い方をすれば「むかわり」と言います。諸説ありますが、私はむかわりの意味は”迎えに来てくれた人と再び出会う”ではないかと考えます。
 
故人は死出の旅につくにあたり13人の仏さまに導かれます。それぞれの回忌で違う仏さまと出会い、学びを深めていきます。
 
一周忌は13人の仏さまのうち勢至菩薩(せいしぼさつ)と出会うといわれています。
 
勢至菩薩は故人の臨終の時に迎えに来てくださる仏さまの1人です。臨終のお迎えには阿弥陀如来を先頭として勢至菩薩や観世音菩薩、地蔵菩薩がおられます。きらびやかな音楽を奏でながら迎えに来てくださるそうです。
 
臨終のお迎えでであった勢至菩薩にもう一度出会うので「むかわり」と言われるようになったと考えます。命日から満一年を迎え、故人もさらに高い悟りへと歩んで行かれるのでしょうね。

11月の行事

新企画
・50歳からのゆるゆるヨガ

年齢を気にせずヨガを楽しみましょう
11月16日(月)
午前10時~ 觀音寺にて
講師 橋本祈 先生
持ち物:飲み物、動きやすい格好にて
※ ヨガマットは講師が用意します。
参加費 1,000円

行事の人気ナンバーワンです
・写経・写仏
11月20日(金)
12月18日(金)
午前10時~ 觀音寺にて
奉納料 五〇〇円
※写仏あるいは写経のどちらかを選択して頂きます

リピーターが多いです
・護摩祈祷
11月27日(金)
12月21日(月)
午前10時~
添え護摩札三〇〇円/枚

鳴門結衆で最も人数が多い
・御詠歌練習会
毎月第一・第三日曜日に行っています。

女性に人気です
・ゆったり寺ヨガ
12月3日(木)
午前10時~ 觀音寺にて
講師 橋本祈 先生
参加費 1,000円

高野山の昔話「数取り地蔵」

昨日のゆったり寺ヨガで一口法話をさせてもらいましたので、こちらで内容をシェアします。
 
高野山に伝わる昔話「数取り地蔵」
 
高野山奥之院にいたる道は2つあります。1つは広い駐車場があり石の鳥居をくぐって歩いて行く「中の橋」、もうひとつは昔からある奥之院にいたる「一ノ橋(いちのはし)」です。
 
最近は観光バスで中の橋駐車場から歩くことが多くなりました。距離も短く歩きやすいからです。10月18日(日)に大師号下賜1100年記念で写経奉納式に出席するため奥之院へ向かいました。久しぶりに一ノ橋から歩いてみました。
 
一ノ橋から入ってすぐあたりに数取り地蔵というお地蔵さんがまつられています。数取り地蔵は手に数珠を持ち奥之院にお参りする人を数えていました。
「今日は10人奥之院にお参りに行って、10人帰ってきたな」
 
ところが、数取り地蔵は奇妙なことに気がつきました。
ときどき10人奥之院にお参りに行ったはずなのに、7人しか帰って来ない日があるのです。それも、夕方から夜にかけてお参りに行った人が帰ってこないことが多かったのです。
 
そこで数取り地蔵はお大師さまにお参りに行った人が帰ってこないことがあることを相談しました。数取り地蔵は数珠で数を取っているから間違いないと自信満々です。
 
お大師さまは奥之院からのお参りで帰ってこない人が多い夕刻から夜にかけて参道を歩いてみました。すると確かに物の怪のような不穏な気配があります。気配はだんだん強くなっていき、やがて山肌と思っていたところに赤い目がぎょろりと2つ現れました。そして細くて赤い舌をちょろちょろさせているのです。
 
そこにいたのは大蛇でした。大蛇が奥之院にお参りする人をひと飲みにしていたのです。お大師さまは数珠を摺りながら真言を唱え始めました。
「ノウマクサンマンダバザラダン センダマカロシャダソワタヤウンタラタカンマン」
そうです。不動明王の御真言です。
お大師さまの身体はみるみるうちに不動明王へと変わっていき、炎で大蛇を追い詰めました。
 
大蛇も負けじと火炎を吐き応戦しますが、お大師さまの法力には適いません。ジリジリと追い詰められやがて洞窟へと追い込まれました。お大師さまは持っていた竹箒で「エイッ」と大蛇を洞窟へと封じ込めてしまいました。
 
お大師さまは数取り地蔵のところへ戻り、大蛇は洞窟に封じ込めたから心配ないことを伝えました。ただし、とお大師さまは言いました。
「大蛇を封じ込めるときに竹箒を使ったから、掃除をするときは竹箒は使ってはいけないよ。大蛇が封印を解いて出てくるかもしれないからね」
 
それからというもの、奥の院の参道を掃除するときは竹箒を使わずクロモジの箒を使うようになったそうです。
 
ところが、先月私が奥の院の参道を歩いていたときボランティアで掃除をしておられる方は竹箒を使っていました。今はお大師さまのご加護があるので、大蛇の心配をすることなくお参りできるようになったのでしょうね。