17世紀の産業革命はイギリスで起こった
なぜ、イギリスで産業革命が起こったのかご存じですか?
産業革命が起こるまで、必要なものはすべて手作業で行われていました。イギリスでは毛織物が盛んでした。毛の織物を作るには、大変な手間がかかりました。毛を細くして紡いで糸にした後、織物として作り上げました。たくさんの織物を作ろうとすれば人手がたくさんいります。そこで、イギリスは植民地からたくさんの奴隷を連れてきて、織物に従事させました。安い賃金でたくさんの労働をさせることで利益を上げていました。
そこで、大きな発明がありました。織物の機械を発明したのです。これによって、1人で一本の糸車しか回せなかったのに、機械によって1人が一度に8本の糸車を回すことができるようになりました。生産量が8倍に増えたのです。これによって少ない人数で、大量の織物が生産できるようになりました。これがイギリスの産業革命です。
私は、今の時代もイギリスの産業革命と同じようなことが起こっていると考えています。
なぜなら、パソコンとインターネットという今までにない新しい技術革新があったからです。これによって、書類を清書する仕事は必要なくなりました。パソコンで作成した文書は、何度でも印刷することができます。そして、インターネットを通じて世界中どこへでも届けることができます。他人が作った書類を手に入れることも容易になりました。電話は、無料の音声サービスに取って代わられようとしています。24時間働く企業戦士は必要なくなり、メールやSNSで大量の広告を打ちお客様を集めるようになりました。機械類の生産工場では、ロボットが正確無比に作業こなしています。
たくさんの人手が必要であった時代から、少ない人数でたくさんの仕事ができるようになりました。つまり、人がいらなくなってしまったのです。
その結果、仕事がない、未来を描くことができなくなってしまいました。未来への思考が、幸福から始まるのではなく不安から始まるようになってしまったのです。