心が宿る

法事の席である檀家さんから質問を頂戴しました。
「お墓の石はどうしたらいいの?」

お墓を建て替えたいが、古い墓石はどのようにしたら動かしてもよいのか、という質問です。

「移動する前に魂を抜いて、新しくできあがったら再び魂を入れます。」
と答えると、質問された方は納得された様子。
どこからともなく、こんな声も。
「訳わからんわ。」
どこがどう分からないのか、私には頭が回りませんでした。
たかが石に、何でそんなことをしなくてはいけないのか、という意味だったのでしょうか。
墓石でもお仏壇でも想いを持って手を合わせていると、それはただの物ではなくなります。
お仏壇もそう、お位牌もそう、お墓もそう、人形だってそうです。
だからそのまま捨てることはしません。供養した後、感謝の心を込めて処分します。

気持ちが入っているものに畏敬の念を持つのは、奥ゆかしい日本人の心です。
目に見えないものに対する畏れ。

ものには「心が宿る」のです。