新刊『人を想うこころ』~人生で大切な恩と供養の話~ が平成29年10月1日に発刊予定です。
発刊に先立って本書の一部を先読みしてもらえるようブログで公開いたします。
なぜ、供養をしなくてはいけないのか。
なぜ、恩が大切なのか。
本書で気づいてもらえるとうれしいです。
死は怖いものですか?
あなたは死を恐ろしいものだと考えていますか。それとも穏やかに迎えることができると考えていますか。
心肺停止した状態から蘇生(そせい)した人が臨死体験(りんしたいけん)をする人がいます。
臨死体験をした人のコメントでは、
「暗闇のトンネルを抜けると光り輝く世界があった」とか
「底なしの谷をどこまでも落ちていった」など、
死は少し怖いイメージがあります。
しかし、仏教では「お迎えが来る」といいます。
どういうことなのでしょうか。
仏教では、臨終(りんじゅう)を迎えると雲の上に乗った阿弥陀如来(あみだにょらい)、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)、勢至菩薩(せいしぼさつ)、地蔵菩薩(じぞうぼさつ)などの仏さまが、きらびやかな音楽とともに故人を迎えに来てくださると説きます。
そして、故人は仏さまと共に死出(しいで)の旅に出るといわれています。
このため、故人のご遺体を納棺(のうかん)するときに、白い着物や足袋(たび)、脚絆(きゃはん)、おにぎり、六文銭(ろくもんせん)(紙でできたもの)を一緒に入れます。
白い着物や足袋(たび)など、どれを取っても旅支度(たびじたく)ですね。
旅に発(た)っていく故人を見送るのが、葬儀(そうぎ)の後に行われる故人との最後のお別れの式である告別式(こくべつしき)です。
故人に別れの花を供えてお棺(ひつぎ)のふたを閉めます。ご遺体は荼毘(だび)に付されて故人は旅立っていきます。